ラファエル・ボルダロ・ピニェイロ(1846-1905)は19世紀のポルトガルで文化、
政治、芸術の各分野で大きな影響力を持った人物。
才能溢れる彼の活動はここで紹介する陶磁器の製作だけにとどまらず、ドローイングや痛烈な風刺画などの芸術作品もたくさん残しています。
幼い頃からアートに興味を持ち、美術学校にも通っていたボルダロ。1884年にはポルトガル中部のカルダス・ダ・ライーニャに兄弟で陶磁器の工場を設立します。
そしてこの地域の伝統的な製法を用いて、現代的な風刺画をデザインに落とし込み、
今まで見られなかった独特なスタイルの陶磁器の製造をスタートさせます。
ボルダロの作品はポルトガル人の日常生活から影響を受けた物が多く、また、ルネッサンス、ナチュラリズム、アールヌーボー、スペインやアラブの様式などからの
影響も多く見られます。ボルダロの独特な視点から作られた製品は、130年も前に作られた物とは思えないほど、新鮮ではっとさせられる物が多く驚かされます。
現在は、現代的でクリーンな工場がカルダス・ダ・ライーニャを中心に
ポルトガル全土に5~6社あり、ポルトガルを代表する陶磁器メーカーとなりましたが、今でもかなりの製造工程を職人の手作業で行っています。
熟練の職人達による丁寧な作業風景をご覧頂き、ボルダロの没後130年以上を経てなおポルトガル人の日常生活に寄り添い続けているボルダロの魅力をご堪能下さい。
・食器洗浄機・電子レンジ・オーブンの使用不可
・手作りの為、色合いなどに個体差が生じます。